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写真のこと

以前どこかに書いたと思いますが、このサイトに上げている画像は、ヤギの写真だけはWikipediaからお借りしたものですが(Twitter時代の唯一の名残です)、そのほかの画像や過去のコンサートフライヤーはすべて自分で撮った写真です。一時期はクレジットとしてある仮の名を用いていたりしましたが(以前お世話になっていた方のアドヴァイスに従ったものです)、松尾ホールでの全15回のコンサートシリーズは第1回目からすべて自分で撮った写真を自分でレイアウトしてフライヤー作成してきまして、それなりに好評でしたので回を追うごとに種類も増やし、コロナ禍で開催できなかった第16回も含めると全部で81種類もあります。


そう、写真を撮ることは、おそらく唯一の私の趣味です。

ですが、そう言えるようになるまでに時間がかかったし、「本当にそう言っていいのかな…」というためらいもつい最近までありました。今もためらわずにいえるかというと…まだちょっと言葉や場面を選んでしまったりはします。


写真を始めたのは実家を出てからです。

実家にいたころは、ピアノのためにかかるレッスン代や学費などが高いし(といっても同業者の中では自分はあまりお金がかからずに済んだほうだとは思うし、実家にいた大学時代も演奏で多少なりとも収入が得られるようになってからは学費以外のレッスン代や楽譜代、コンサートのチケット代などはそれでほとんどカバーしていましたし、海外遠征もすべて親がかりではなく自分で機会も資金も得たものなんですけれど…)、ピアノをやるうえで役に立つと母が考えることにはお金を出してもらえても、趣味的なものはたいてい我慢するという感じでした。だから、ずっとずっと写真がやりたかったけれど言い出せなかったし、もちろん自分のカメラを持つこともできませんでした。何かにつけ「そんなことやってる暇があったらピアノの練習をしなさい」とも言われて育ちました。なので今でも自分は自分の職業としての専門分野以外にお金や時間をかけるのがあまりうまくないというか、加減がわからないというか…そういう自覚があります。


初めて自分のカメラとして使ったのはお古でいただいたマニュアル操作のコンパクト機で、初めて新品で手に入れたのはオートで簡単に撮れるタイプのカメラでした。その後、憧れていたメーカーのマニュアル操作のフィルムカメラを頑張って買ったり、一眼レフのフィルムカメラを短期間貸してもらって少し使ってみたり…いろいろ経て今に至ります。写真のことは写真好きの友人や知人たちにいろいろ教わりつつ、独学ですが一応一眼レフの仕組みや各種レンズの構造、フィルムの種類やデジタルカメラのイメージセンサーのことなど、基本事項を一通り勉強しました。

そして、さんざん悩んだ末に、「マニュアル操作で撮りたい」けれど「いつでも持ち歩きたい」自分は一眼レフやミラーレスの本体と複数のレンズを所有するということはほぼ諦めてしまいました。まあ、今のところは…ですが。

なので「カメラが好き」というのはちょっとおこがましくて言えない気持ちがある。本体やレンズの話題で盛り上がるカメラ好きさんたちの会話にも混ざれません。なので、「カメラ好き」ではなく「写真を撮るのが好き」ということにしています。元々フランス語のappareil-photoとかイタリア語のmacchina fotograficaという言い方が好きですし、一眼レフを使っていない自分にとってはcameraというのは仕組み上の問題としてどうも矛盾している気がするし、なんとなく日本語でも「写真機」というほうが好きなんですよね。


写真を始めて最初のころは、前述の通り育った環境で染みついた性分から「意地でも音楽に役立てる」という気持ちがどこかにありました。実際、例えば望遠と広角の違いは音を聴く時にも当てはまることがあったりするし、ほかにもいろいろな点で発見があって、ちゃんと役に立っているとは思います。

が、そういうことを抜きにして、ようやく最近になって、単純に「写真撮るの楽しー!」って思うようになってきたんですよ。めでたい。これで私も「趣味は写真を撮ることです」って言える気がする。うん。

楽しくなったのは、以前のブログ記事でも書いた通り(脱BigTecの話)、Instagramへの投稿を中止してPixelFedに切り替えたのがきっかけでもあります。写真をやりたかったのに始めたのが遅いことや一眼レフなどの機材を使用していないこともコンプレックスとしてずっと持ち続けてきた自分にとって、機材や設定の話ではなく、ただ写真を見て普通に「わー!きれいだね!!」とか言ってもらえるのがほんとにうれしい。「そのレベルのカメラだとどう設定しても限界があるからねー」とか言われなくて済むだけでもめちゃくちゃ楽しい(カメラ愛好家の方に何度こういうことを言われ何度悲しい思いをしたことか…)。


一眼レフなどのハイスペック機材を使えないことで諦めざるを得ない要素にRAW撮影やブラケット撮影があるわけですが、こういった点についても、自分にとっては「諦める」というより「なくてもいい気がする」みたいな気持ちになってきました。まあ、今のところは…ですが(2度目)。

というのにはちょっと理由があります。

SNSでは、疑似光学レンズ効果をデジタル合成した写真や、フィルターやレタッチソフトできれいに加工された写真がたくさん流れてきますが、私にはこれらがあまりうまく使いこなせない。まず見る側としてそういう画像に対して「目が迷ってしまう」というような違和感がある(といっても違和感がなければ使われていることを見抜くすべもないわけですからそういった加工のすべてを感知しているなどとは思っていませんが)。

なぜだろう…っていろいろ考えていたんですが、実は、自分はフィルムで撮ってた頃にほんとはポジフィルム使ってみたかったんですよね…高いし難しいから諦めていたけれど。現像やってみたい欲はあまり盛り上がらなかったんですが、ポジフィルムはかなり憧れていました。なので、自分は写真を撮るときにポジフィルム撮影みたいな手順を踏みがちだという気がします。いやまあ、ポジフィルムやったことがないからわかりませんし「そんなの全然違うよ!」と言われちゃうかもしれないんですが。

RAWでとってレタッチできれいに仕上げるっていうのにも憧れるといえば憧れるんですが、SNSプラットフォームに装備されているフィルターだけでもちょっと試してみると、一瞬は「うわ、これいいんじゃない?」とか思うものの、結局どうしても違和感があってはずしてしまう。

写真を撮るときは、ほんの少しまごまごしてるだけで光源からなにから一瞬で変わってしまうから、あ!ブレちゃった!って思ってもさっきと同じ写真は二度と撮れない。ほんの数センチ動くだけでも背景がどこまで入るかなどが変わるし、三脚があったほうがいいから明日出直そうっていってもその花はもうそこになかったりするので、いつも「運よく自分が満足できる感じで撮れたのがあればいい」とだけ思うし、「あー今日はまともな写真が一枚も撮れなかったなー」でもいいんです。それでも楽しい。趣味だから、それでも楽しいんですよ。もちろん、うっかりうまく撮れたらめちゃくちゃうれしいし。


というわけで、私の趣味は、写真を撮ることです!!


なお、このサイトのPROGRAM NOTE→FLIERタブからのリンクで過去のフライヤー画像のすべてご覧いただけます。

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